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ドイツ・工芸品の旅 その3「メルテンの工房」

煙だし人形で有名な工房 Klaus Merten(クラウス・メルテン)にお邪魔した時の話です。工房の扉を開けるとまるで学校のような廊下があり、左手が工房、奥はたぶん自宅。入ってすぐに昔作った煙だし人形がケースに並べられました。窓辺には特別に注文を受けて作る大きなクルミ割り人形が数体。圧巻。手彫りの顔がいい表情です。

マイスターは白衣のような膝丈の上着姿で案内をしてくれました。彼はかつてザイフェンのおもちゃ博物館で修復などを行うスタッフとして勤務していました。煙だし人形は現在ロクロ旋盤で作られていますが、最初は顔と手がパン生地の石膏のようなもので作られていました。その伝統的な手法は、残念ながら1948年に途絶えてしまいまったのですが、彼が1985年に復活させたのです。

伺った時は、ちょうどその昔ながらの煙だし人形を製作されているところでした(上写真)。様々なモチーフがありますが、マイスターのお気に入りは「おもちゃ売り」。彼のこの作品は、ザイフェン村のポスターやカタログの表紙を飾るほどで、今やエルツ地方の工芸品の代表選手です。私はもちろん大好きなモチーフの「鉱夫」と一緒に「おもちゃ売り」を我が家へ連れて帰りました(*^o^*)

(治井)

クラウス・メルテンの正統派けむり出し人形
http://www.hyakuchomori.co.jp/life/kogei/merten/merten_top.html