「ムーミンパパの思い出」読了
去年の夏から順番に子どもに読んできたムーミンシリーズの4冊目「ムーミンパパの思い出」を読み終えました。途中、クリスマスシーズンやらドイツ出張やらがあって3ヶ月くらいかかりましたが、読み終えて実に満足感がありました。
ムーミンパパの若い頃の冒険談と言ってしまえばそれまでですが、相棒のフレドリクソンをはじめ、スナフキンの父ヨクサルや、スニフの父ロッドユールなど興味深い脇役たちが、とても個性豊かに生き生きと描かれています。スナフキンやスニフはもちろん、読者も父親たちの物語に惹き付けられてしまいます。
冒険の途中で立ち寄った大きな島で、彼らの運命が大きく変わってしまいます。フレドリクソンが仲間たちから離れてしまうのです。冒険の旅も続けられなくなり、ムーミンパパはひどく落ち込んでしまいます。このあたりの描写は、やや重く内省的で、小2の次男にはつまらなかったかもしれません。でも、このように、落ち込んだり、不安になったり、といった感情が、ムーミンシリーズにはよく出てきて、それが逆に魅力になっているような気がするのです。そして、この物語もちゃんと素敵な結末が待っています。
次の「ムーミン谷の夏まつり」も読むのが楽しみです。
□ムーミン、トーベ・ヤンソンの本
http://www.hyakuchomori.co.jp/book/moomin/bk_moomin.html