名古屋市で保育士をしながら、特に乳児・幼児の体育遊びを専門に研究してきた中島澄枝先生は、退職されてからは子育て支援にもたずさわり、親向けの子育て講座を開いて人気を博しています。
今どきの子育てが陥りそうな誤った育児観を楽しく批判しながら、40年の保育士経験から得た子どもの身体機能にあった保育や子育て支援、育児のツボを、実技を交えて教えてもらいます。子育てやその「支援」、保育につながるために実際に何をすればいいのかを学びましょう。
百町森では「保育セミナー」などで何度も講師をしていただき、分科会の中でもいつも一番人気の中島澄枝先生です。
午前の部:抱っこや赤ちゃんとの接し方など発達に見合った基本を学ぶ
子どもはものではありません、抱っこの仕方、おんぶの仕方一つも、大切なコミニケーションツールです。
「こんな風に子どもを抱っこし、おんぶし、触れ合って!」「こんな風に子どもと遊んで!」「こんな風に子どもの手を握って!」「食事の時姿勢を良くするためにはここに手を触れて身体を支えて!」など…なんでもないことを、子育て文化の伝承が途絶え多くの人が知らない時代になってしまいました。
1歳半を過ぎ、体重が増えてもまだ「抱っこ、抱っこ!」コール。これでは本当に大人はくたくたになってしまいます。でも、ここで学ぶ「基本」を知っていれば…。
たとえば中島先生は「伝統の抱っこ術・おんぶ術で日々の育児がもっとラクになりますよ。」と言います。
「自分の身体の重心と子どもの重心を線上で一致させて抱いて!」「腕で抱くのではなく、背中から腕の力を総動員していて!」と。
そして「日本人なら誰でも簡単に身につく。」とも。
さあ、練習をしてみましょう。練習によって、使い方だけでなく、自分の癖を知ることもできるということです。
日本人の伝承の子育ての仕方を科学的に解明しながら、スキルも教えもらえます。
午後の部:感覚統合と運動遊び、室内での展開の仕方などをより専門的に学ぶ
午後の講習では、今話題の英才教育的な体育やスポーツではない、子どもが遊びながらできる自律神経機能を高める自然な運動練習や、人との触れ合い遊びでの手の使い方とテンポ、高まった興奮を抑える深い呼吸の練習遊びなどを、道具(環境)を使ったり実際に自分の身体も動かし実習しながら、その意味を体育担当保育士40年の体験を通して教えてくださいます。
また、子どもの脳の特徴からとらえ、どう対応していけばいいかを「感覚統合理論」の観点からもお話くださいます。
「だだをこねる」「なき騒ぐ」「歯磨き、トイレに行かない」「暴力的な行為」などの困った行動…父母や保育士の悩みとしてよくあることです。
しかし、どんな行為もその子自身の発達にとって意味があります。子どもは自分の力で自身を発達させるシステムを持っているので、大人はその行為の一つひとつの意味が分かると、その子の人格受容が楽にでき、禁止ではなく積極的に支援ができるようになります。
そのほか子育てや保育に対して様々なアドバイスと、参加者からの質問にも答えてくださいます。
ご注意
- 予約制(お申し込みは百町森 054-251-8700)
- 子どもを連れて参加し、置いてある遊具で遊ばせることが出来ます。託児ではありませんので子どもを責任持って見ていてください。
- 持ち物:上履き、動きやすい服装でご参加ください。
- 定員:各100名
中島澄枝先生プロフィール
現NPO法人名古屋コダーイセンター理事・体育担当。1971年愛知県立女子短期大学卒。37年間公立保育園の保育士として働く。故中川弘一郎氏、及び羽仁協子氏にコダーイシステムを師事する。ハンガリーの故ルイザ・オセッキー氏に幼児体育を師事する。以来保育園の体育を実践してきた。著書『いきいき幼児体育』 (共著)ほか。名古屋市在住。
※百町森の2015年度の15年度「保育・家庭教育セミナー」の今後予定
(保育セミナーから名前変更、保育士だけでなく一般の人も参加できます。)
7月19日(日) ぬいぐるみ作り、粘土、どうぶつ将棋などの小さな講座と夜はゲーム大会を検討中!
7月20日(月・祝) 静岡県立美術館のスイスデザイン展の中で相沢康夫・積み木ワークショップがあります。(百町森の主催ではありません) 場所:静岡県立美術館 ※問い合わせは県立美術館へ
9月20日(日) 詩人・谷川俊太郎さんを囲んで 詩の朗読や歌、谷川賢作さんとのトークやライブなど 場所:サールナートホール ※詳細は未定
コメントする