さて、天才ランドルフの作品をもう一点ご紹介しましょう。彼の作品群の中でも、とくに私のイチオシ作品です。『ガイスター』って幽霊のことですね。
囲碁や将棋と同じく、二人で対戦するゲームで、すごく頭を使います。どう使うかといえば、相手の性格を読む、という点です。もちろん、相手もこちらの性格を読んでいますから、繊細に、大胆に、時にはハッタリも必要です。
こういう頭を使うゲームは、とにかく年長者が勝ちやすいものです。つまり親子で対戦したら親が、兄弟の場合は兄が勝つことが多い。でも、この『ガイスター』、やってみてください。親や兄、姉が負けることが多々あります。
負けるとくやしいので、「もう一回！」ってことになります。今度は、今と違う作戦で……、いやまてよ、裏の裏をかいて……と、またまた性格読みの火花がちるでしょう。ルールはいたってシンプルなのに、何度やっても飽きのこない、さすが天才ランドルフの作品です。
