スイス、アルビスブラン学園は、1924年、道を誤った若者の更生施設として生まれました。監獄にとじ込めたりする、従来の閉鎖的な更生教育を否定し、彼らを自由な空間の中で学ばせ、技術を身につけさせ、もう一度世に送り出すことを目的としているようです。
入園した若者は、畜産か印刷工場か玩具製作所かを選び、それぞれのマイスターの下で働きます。『メリーゴーランド』は、そこで生まれたおもちゃです。
日本にも、こうした形態の施設はあるだろうし、そこで作られた製品を売る店などもあると思うが、私がとくに、アルビスブラン学園を紹介するのは、ここで作られたおもちゃが、ハンパじゃないからです。仕上げの美しさと品のよさ、そして温かさがあるのです。
乳児期の子どもにとっては、おもちゃも環境の一部。身の回りに、美しいおもちゃを用意してあげられることは、大人の役割の一つかもしれません。そんなおもちゃとして、お薦めします。