万華鏡とひと口に言っても、その世界は広くかつ深いんですね。鏡のタイプが約七種類、柄を作るビーズやガラス片のことをオブジェクトというのですが、このオブジェクトも七タイプほどあるのです。まァ、興味のある方は、専門書もあるし、専門店もあるので、そちらにおまかせしましょう。
『ペンキタス』は、開くと平面のアルミ板、そこに大小二種の穴があいているだけ、というとても変わった万華鏡です。これを折って組み立てて、覗いてみると、ナント、まん中に星、その周りに、大小二個の球体が見えます。私は、最初にこれを覗いた時の感動を忘れられません。
作者は、スイス人のカスパー・シュワーべ氏。神戸芸術工科大学の特任教授です。幾何学と芸術の接点(?)の研究者としては、多分、世界でも指折りの方だと思います。頭の中で、いつも数学や図形が遊んでいるんだろうと思います。子どものように無邪気で、フレンドリーな親日家です。