おもちゃの修理について
長年、当店でおもちゃの修理を担当してきた相沢が退職しました。彼は手先が非常に器用で、細かい作業が得意だったので、仕事の合間を縫って、ちょこちょこと修理をこなしてくれました。ネフの積み木を含め、本当に色んな種類のおもちゃを修理してきたので、おそらく木のおもちゃの修理に関して彼の右に出るものはいないんじゃないかと思います。
そんな彼がいなくなるのは痛手ですが、なんとか修理を継続できるよう、スタッフ内で後任者を決め、チーム体制を作りました。が、いくつかの問題があります。
修理のスキルがない
修理のノウハウはほとんどありません。相沢から修理の方法などを教わりましたが、当店で販売している多種多様なおもちゃの、ごくごく一部にとどまっています。今後は、わからない点が出るたびに、相沢に教えてもらいながら、修理をしていくことになります。
修理用のパーツがない
これは、修理をやり始めてわかったのですが、例えばひもが切れても、そのひもをパーツとして取り寄せることはほとんどの場合できません。そのため、代用品を探すことになりますが、これがなかなか大変です。相沢に教えてもらって、その店に買いに行くことになります。彼は、不足しているパーツが頭に入っていて、たまたま何かで見かけたときに、「あ!これはあれに使える!」などとアンテナを張っていたに違いありません。もし相沢もわからない場合は、私たちがそれを探さなければなりません。代用品の値段は安いものが多いのですが、探したり買いに行く手間がそれなりにかかります。
管理が大変
店のスタッフが修理を受け付けてから、担当者に回し、必要な場合はパーツ取り寄せ可能かどうかを輸入元に確認します。可能な場合は注文し、不可能な場合は相沢に問い合わせ、指示された店で購入します。パーツが揃ってから、ようやく修理になります。
修理が終わったら、材料費などを計上して請求金額を決め、店のスタッフに戻します。お客様に連絡し、お渡しして代金を頂戴して完了です。少なければのべ4名、多ければのべ10名程度のスタッフの手を渡って完了します。
また、園などの法人の場合、一度に複数の修理を受け付けることが多いため、ほとんどの修理が終わっても、最後の一個だけ、まだパーツ手配中、となると、その修理全体は完了しない状態になります。
そのような案件が複数、同時に進行するため、間違わないように、あるいはどこかでストップしないようにするための管理が必要になります。以前は、相沢が自分一人でやっていたので効率的でしたが、複数のスタッフが関わるとなるとなかなか大変です。
修理工数
簡単な修理もありますが、剥がれたパーツを、接着するにしても、接着剤が残っていればそれを取ったり、場合によっては水に浸けて、接着をはがしたりといった準備作業が必要です。また接着の段階では、仮止めして、そのあと本圧締して24時間放置といった感じで、それなりの工数がかかります。
やり始めて改めてわかった「修理は大変だ…」
こういった管理費や修理時間に基づく作業代をもし積算したならば、「買った方が安い」ケースが多発するでしょう。
ただ、私たちも、お買い上げ頂いたおもちゃを長く使っていただきたいという思いを強く持っています。そこで、修理基本料としておもちゃ1点につき1,000円+税(百町森会員の方は500円+税)いただくことにしました(当店でお買い上げ頂いたおもちゃに限ります)。
修理についての詳細は、ご利用ガイドに書いてあります。どうかご理解のほどよろしくお願いいたします。
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