『やまのこどもたち』と『やまのたけちゃん』

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石井桃子さんの著書(絵本)で、私(山崎直子)が一番好きで、一番忘れられないのがこの二冊の絵本です。写真は私が子ども時代に読んだもの、『...こどもたち』も探せばどこかあります。

そして、この二冊は石井桃子さんの100歳を記念して一昨日復刊されたので、今も手に入ります。本体880円(こどもたち)と840円です。


この二冊の絵本は石井桃子さんが宮城県で開墾、農業をした時の経験をもとに書いたそうです。私は子ども時代にこの二冊の本に出会い、深沢紅子さんの絵とともにどれだけ楽しんだことでしょう。

『やまのこどもたち』は、小学校に入学する前の「たけちゃん」を中心にの山の生活を四季折々4つのお話で綴っています。春の巻の破れ障子から覗いている子どもの目、夏の巻の行商の下駄屋さん、秋の巻の田舎小学校の運動会の様子、冬の巻の雪国のお正月風景。今も絵本の絵が脳裏に鮮明に残っています。おばあさんとの関係、異年齢との関わり。小さな子どもでも家族の一員として活き生きと暮らしに関わっている姿に、子どもの頃の私は自分を重ね合わせていたんだろうと思います。

「たけちゃん」を通して描き出された幸せな子ども時代は、スウェーデンのベスコフの絵本、リンドグレーンの『やかまし村...』やノルウェーの『小さい牛おい』に登場する子どもたちとおんなじだなぁと思います。

さて、『やまのたけちゃん』で「たけちゃん」は小学校に入学。兄さんの仲間入りです。ますます張り切って活躍する「たけちゃん」の姿は頼もしいくらいです。

この二冊の楽しい絵本を、大人の方は子ども時代を思い出して読んで見てくださることを願っています。

直子

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