今日プレイオンに来た子がデュシマ社のアキシモ(小)15?15でハートを作ってくれました。
2009年2月に書かれたブログ
デュシマ社のアキシモ(小)15?15で集中して遊んでいるのは小学校四年生です。
『シズコさん』佐野洋子/著
『100まんかいいきたねこ』『おじさんのかさ』などの絵本作家としてもあまりにもビッグな方である著者だが、この人が書くエッセイはまた格別に面白い。ちょっと世の中を斜めに見ている感じもいいし、きれい事を言わないのもいい。その方が、今度は自分のお母さんのことを書いた。シズコさんとはその母親のこと。子どものころからの事を書くので、自ずと自伝的エッセイとなった。
さて、そんなわけだから、登場する人たちは皆身近な人たち。その人たちのことを赤裸々に書いてしまう。それっていいの!? 読む側はハラハラ、ドキドキの連続である。
一つの盛り上がりは子どもの頃の事、自分は母親から虐待を受けていたと思うほどの体験。本当に母が愛していたのは死んでしまった兄なのではという思い。
次の盛り上がりは、東京に出てきてから、叔母さんの家にお世話になるところ。さらに、母までも弟の嫁と合わなくて、ついに女手ひとつで稼いで建てた家からも出て自分と暮らすようになってからのことも。
そして、最後にその母を施設に入れることになってからのこと。お金で捨ててしまったという思いの中で、でも、ぼけてしまった母に生涯で初めて「ありがとう」と言われる瞬間。
一気によんでしまった。世俗的な話ばかりなのに、なぜか神聖なものを感じてしまう。本当に愛をもらえる本だと思う。最後は泣けました。
本体価格1400円。
『青春の終わった日 ひとつの自伝』清水眞砂子/著
人は生まれ付いた性格というようなものを持っているのだろうか? それとも後天的な育ちや人との出会いが考え方を決定して行くのだろうか?
私にとって清水眞砂子という人は、「私を絵本や児童文学の世界に引きずり込んだ人」というだけではない。清水眞砂子という人のものの見方、どこか茶目っ気のある人柄に何度か助けられ、時には襟を正され、今日まで生きてこられたという思いがある。つまり子どもの本に対してだけではない、生き方や政治的な判断までも...いろんな面で時には心地よい、時には痛い位の刺激を与えてくれる人なのである。そんな方の自伝を読めるなんて、もう途方もない幸せ! そしてやはり、読み進むうちに私はうなり、微笑み、最後には力を貰った。
今の北朝鮮から引き揚げて来るところ、これは壮絶だ。日本に帰り、掛川の家に貧しい農家として暮らしていた時のこと。勤勉で協力しあうい誇りを持っている。でも、片方ではそこから抜け出したかった思い。私も自分の貧しかった子ども時代を思い出してみた。だが、11歳年上の清水には到底及ばない。兄弟の多いのは羨ましい限りだ。
病気で高校にしっかり行けなかった話のところはなかなかつらい。大学時代の高杉先生の話は楽しい。
さて、そういう事柄を清水は絶えず分析しようとする。だが、その「分析」は、いわゆる学者のように考えに考えた末、調べに調べた末、言っているのではない。ちょっとしたひらめきをむしろ楽しんでいるかのようでもある。そういうところを批判する人もいるだろう。かと思うと真面目な所は極端な位真面目で、結局それが面白いのだ。的を射ていると思う。文学としての格調の高さも感じる。
私は清水眞砂子の講演も随分聞いたが、最初の連れ合いと別れた理由はこの本で初めて知った。「喧嘩だってしたい。」なんていい話だ! たいてい、清水眞砂子の著作物を読んだ後、私はいつも「自分のことは自分で考えよう」と思う。今回もそうだった。だが、いつもと違う事と言えば、私に関係する人達が全て宝物に思えて来た事だ。嬉しい本である。
本体価格1800円。
『おいしいおと』三宮麻由子/文、ふくしまあきえ/絵
「カコ ホッ カル カル カル カル カル」。さて、この音は何を食べる時の音でしょう。正解?は春巻! 食べ物を食べる時には口当たりや歯ごたえによっていろんな音が出る。この絵本は何種類か身近な食べ物を取り上げ、食べる時の擬音を書いている。音を聞いて唾液が出て来そうな物もある。さて、じゃあ「サシュッ スウィーン」は何を食べる時の音でしょう?子どもに読んでやる時はこんな風に先に擬音から言ってクイズみたいにするといいよ。
本体価格800円。
『あたしい ともだち』トミー・ウンゲラー/作・絵、若松宣子/訳
ラフィ・バモコは大工仕事が大好きな男の子。小さい時に父さんが道具の使い方を教えてくれたからだ。ラフィはこの土地ではよそ者のようで、9歳の誕生日にも友達が来ない。そこで得意な大工仕事でイヌやネコを作ってみる。その音を聞いてお隣の女の子キー・シン(この子もここでは肌の色の違うよそ者のようだ。)がその作り物に興味を持つ。キーは得意な縫い物で友達を作る。ここでいう友達とは、つまりアートのことだ。このアートの魅力に惹かれて、ついに子供達が集まって来た。いろんなガラクタを集め、芸術作品がどんどんできる。でも、大人の中には芸術を理解しない脳天に穴のあいた奴もいるようだ。この辺がウンゲラーらしい批判精神に溢れている。
最後、ラフィもキーも大人になって有名な芸術家になる。この結末は私的にはちょっといただけない気がする。二人が凡人に終わったってそれはそれでいいじゃないの? 芸術を愛する事が人生を豊かにしたっていう終り方でもいいんじゃないですか?
この絵本、絵を見ているだけでも、かなり楽しめる。久々ウンゲラーを満喫できてファンの一人として嬉しい!
本体価格1500円。
魔法使いのおばあさんはお話よりもちょっぴり優しそうです。
本日入荷したヘンゼルとグレーテルです。今回のグレーテルは美人さんな気がします。
バベットシュバイツァー社の錫細工「村人」です。価格はひとつ378円。
ひとつひとつ彩色されているので、表情が少しずつ違います。
キューン社の錫細工「スカーフおばさん」です。価格は1470円。
キューン社は丸みのある可愛らしいデザインが特徴です。
バベットシュバイツァー社の錫細工「飛ぶうさぎ」です。価格は819円。
今日は中学一年生の教室でお話や読み聞かせをしました。先ず越後の昔話「おんちょろちょろ」を話し、その後、レオ・レオニの絵本『フレデリック』を読みました(写真)。そして、最後に詩集『おーい ぽぽんた』から数編詩を読みました。中学生の前では詩や芸術の役割をテーマにした絵本『フレデリック』の後詩を読むこのパターンが好きです。皆真剣に聴いてくれました。
今日は小学校一年生のクラスでお話会をしました。最初はノルウェーの昔話「ホットケーキ」(『おはなしのろうそく18』より)、みんなツボに入ったように良く聴き笑ってくれました。次に科学の絵本ごんもりなつこ作『なのはな みつけた』(写真)、これは新刊の観察絵本ですが、たいへん良くできていて、みんな真剣に聴いていました。最後はルース・クラウスの絵本『はなを くんくん』、早く終わり過ぎと言われましたが、みんな感動してくれました。このクラスはまとまりが良くて、笑うべきところで笑ってくれ、話す方も気持が乗ってしまいます。
バベットシュバイツァー社の錫細工・ヘンゼルとグレーテルです。お菓子の家とキツネ、木、ヘンゼルとグレーテルの4点セットで9450円です。
おばあさんとヘンゼル、グレーテルのアップはこんな感じ。少しとぼけた顔が可愛らしいです。
『たたんで むすんで ぬのあそび』平野恵理子/作・絵
ハンカチがバナナになり、おしぼりが人形になり、バスタオルが馬になりノ。バンダナやタオルなどを使った面白い変身術のページも充実している。どこでも楽しめる小さな布遊びの本。子どもは見るだけで遊びのイメージが沸くだろう。大人は子どもに遊びを提供する時に使える。画期的科学絵本と言えるだろう。
本体価格838円。
『てぶくろが いっぱい』フローレンス・スロボトキン/文、ルイス・スロボトキン/絵、三原 泉/訳
ネッドとトニーは双子の男の子。ある日トニーがてぶくろをなくすと、近所の人たちが次々と落ちていたてぶくろを届けてくれた。双子の家にはてぶくろがいっぱい。こんなに沢山どうしたらいいのだろう。その時ネッドがいい事を思い付くノ。
スロボトキンと言えば3年前の『スーザンのかくれんぼ』(これは新装版の復刊)、2年前の『ねぼすけはとどけい』と、大変ほのぼのしたいい話を描く人。今回も実に温かいいい話。
本体価格1200円。
『おやすみ、かけす』マリー・ホール・エッツ/文・絵、まさきるりこ/訳
小さな男の子が、カケスやカエルや山羊の声に耳を傾けたり、風に揺れる葉に心を動かす。男の子は動物たちに「おやすみ」と話し掛け...。自然の身の回りのものに目を止め、一体化していく子どもならではの世界が描かれている。エッツはこの絵本を'74年に描いたようだ。待望の日本デビューとなった。
さて、ストーリーも絵も描き過ぎず、まさにエッツらしいのだか、でもこの絵本、エッツのファンなら「あれ? 『わたしとあそんで』にちょっと似てる。」と思うだろう。その意味で、ちょっと未完成な感じも否めない。私としては先ずは『もりのなか』や『わたしとあそんで』を買って頂いて、充分エッツファンになって頂いてから、この絵本を買って頂きたい。でも、まだお子さんが0歳1歳2歳なら、この絵本から「エッツの世界」に入って頂いていいと思う。こういう子どもの内的世界が描ける作家はそうはいないから...なんて思う。
本体価格1200円。
『てぶくろが いっぱい』フローレンス・スロボトキン/文、ルイス・スロボトキン/絵、三原 泉/訳
ネッドとトニーは双子の男の子。ある日トニーがてぶくろをなくすと、近所の人たちが次々と落ちていたてぶくろを届けてくれた。双子の家にはてぶくろがいっぱい。こんなに沢山どうしたらいいのだろう。その時ネッドがいい事を思い付く...。
スロボトキンと言えば3年前の『スーザンのかくれんぼ』(これは新装版の復刊)、2年前の『ねぼすけはとどけい』と、大変ほのぼのしたいい話を描く人。今回も実に温かいいい話。
本体価格1200円。
『たたんで むすんで ぬのあそび』平野恵理子/作・絵
ハンカチがバナナになり、おしぼりが人形になり、バスタオルが馬になり...。バンダナやタオルなどを使った面白い変身術のページも充実している。どこでも楽
しめる小さな布遊びの本。子どもは見るだけで遊びのイメージが沸くだろう。大人は子どもに遊びを提供する時に使える。画期的科学絵本と言えるだろう。
本体価格838円。
『あたしい ともだち』トミー・ウンゲラー/作・絵、若松宣子/訳 ラフィ・バモコは大工仕事が大好きな男の子。小さい時に父さんが道具の使い方を教えてくれたからだ。ラフィはこの土地ではよそ者のようで、9歳の誕生日にも友達が来ない。そこで得意な大工仕事でイヌやネコを作ってみる。その音を聞いてお隣の女の子キー・シン(この子もここでは肌の色の違うよそ者のようだ。)がその作り物に興味を持つ。キーは得意な縫い物で友達を作る。ここでいう友達とは、つまりアートのことだ。このアートの魅力に惹かれて、ついに子供達が集まって来た。いろんなガラクタを集め、芸術作品がどんどんできる。でも、大人の中には芸術を理解しない脳天に穴のあいた奴もいるようだ。この辺がウンゲラーらしい批判精神に溢れている。 最後、ラフィもキーも大人になって有名な芸術家になる。この結末は私的にはちょっといただけない気がする。二人が凡人に終わったってそれはそれでいいじゃないの? 芸術を愛する事が人生を豊かにしたっていう終り方でもいいんじゃないですか? この絵本、絵を見ているだけでも、かなり楽しめる。久々ウンゲラーを満喫できてファンの一人として嬉しい! 本体価格1500円。
『おいしいおと』三宮麻由子/文、ふくしまあきえ/絵 「カコ ホッ カル カル カル カル カル」。さて、この音は何を食べる時の音でしょう。正解?は春巻! 食べ物を食べる時には口当たりや歯ごたえによっていろんな音が出る。この絵本は何種類か身近な食べ物を取り上げ、食べる時の擬音を書いている。音を聞いて唾液が出て来そうな物もある。さて、じゃあ「サシュッ スウィーン」は何を食べる時の音でしょう?子どもに読んでやる時はこんな風に先に擬音から言ってクイズみたいにするといいよ。 本体価格800円。
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ボタンを押すとキュッキュッと鳴り、蓋は開閉出来ます。
昨年、出版された本の中で、印象に残った本を紹介します。百町森でお薦めする本は、基本的にはロングセラーのものが多いので、新刊を紹介する頻度は少ない訳ですが、新年にあたり一年を振り返って、ちょっと心に残った本を整理し、ここで紹介してみます。
『ながい ながい旅?エストニアからのがれた少女?』イロン・ヴィークランド/絵、ローセ・ラーゲルクランツ/文、石井登志子/訳
60年前のエストニア、おばあちゃんに預けられることになった女の子は家族と離れ一人汽車に乗った。何があっても犬と一緒なら力強く生きていたが、ある時兵士がやって来て...。リンドグレーンの本の挿絵で有名な画家の自伝的作品。それだけに凄い迫力を感じる。戦争が如何に残酷か「犬の死」という子どもの視点で見事に表現していて胸を打つ。戦争の愚かさと対比的に助けてくれる人の有難さも伝わる絵本。絵の美しさが一際光る。本体価格1,900円です。