読み聞かせに向いている絵本 28 『さくら』
![IMG_3186.JPG](https://www.hyakuchomori.co.jp/blog_kakita/assets_c/2011/03/IMG_3186-thumb-270x180-987.jpg)
今年は早いのか遅いのか、どうなんでしょうねぇ。
桜の花ほど日本人の心を揺さぶるものはありません。でも、花が咲いていない時、桜の木はどんなふうにしているのでしょう。
この絵本『さくら』は1年を通した桜の姿を追いかけています。
長谷川摂子文 矢間芳子絵・構成 本体900円+税〈かがくのとも絵本〉
花が散った後ではっぱの赤ちゃんが出てきて、それが大きくなり、はっぱの陰ののたまはサクランボの実になり、雨の季節に葉はどんどんしげり、夏の虫たちはその葉を美味しそうに食べ、秋が来れば衣替え…。
冬、凍えそうな寒さの中でも芽は静かに生きていて、春にはその花の赤ちゃんが目を覚ます。芽からつぼみに、つぼみから花に、花は四つ子だったり五つ子だったり…。
そう、桜が奇麗なのは花の時だけではないのです。これはそのことを気づかせてくれる嬉しいえほんです。