'10年に出た印象に残った本
その3 くじらの歌
ゲットーを体験したユダヤ人作家、今はイスラエルに住むこの作家は政府のパレスチナ政策には反対しているという。
『くじらの歌』
本体1600円+税
ウーリー・オルレブ作
母袋夏生訳
下田昌克絵
9歳の男の子ミハエルと昔骨董屋だったおじいさんは、突然一緒に暮らすことになった。
おじいさんは特別な能力の持ち主、自分の見る夢の中にミハエルを連れて行ってくれる。
くじらになって泳いだり、自転車で空を飛んだり…。
私は実はこの本の肝心な夢の中に入って行くファンタジー部分より、ミハエルとおじいさんとの会話が面白かった。おじいさんが昔骨董屋だった事から、物に対する哲学をはくところなのだが、これは私も物売りだからかも。値段をまけない話もすきだなあ。
小学中学年〜 20 x14cm 158p