2011年9月に書かれたブログ
今朝、小学校6年生の教室に行く時、何を読もうかって考えて、これが閃きました。
『月つき 人ひと 石いし』
乾千恵書
谷川俊太郎文
川島敏生写真
本体800円+税
この絵本は乾さんの書画が先にあって、それを川島さんが写真でイメージして、その書と写真を見て谷川さんが詩を作ったのでしょうか。
先ず最初のページは扉と言う書画が左ページにあり、右に扉の写真があります。詩は「こころのとびらを あけてごらん」です。(この言葉があるかないかではだいぶ違います。)
次のページは猫、左に書、右に写真、そして詩は「おもいでのなかの ねこ」とあります。(写真下、この写真から遠目が利くことが分かりますね。)
書と写真と詩、三者が絶妙なハーモニーをかもし出しているたぐいまれな絵本と言えるでしょう。
こんな風に進んでいって、「人」の所では乾さんの後ろ姿があり、字を書いてる人が障害がある方だと分かります。ちょっと感動します。
大変構成がしっかりされている本で、読んでいて気持ちが良かったし、みんなもよーく聴いてくれました。
最終ページに19ヶ国ごで漢字の意味が書かれていますから、外国から来た方への贈り物にもいいですよ。私はこの間、ドイツ人のハイコさんにお土産に差し上げました。
4歳〜小中学生でも
少し展開が多くて、幼児には少し長すぎたかなと思いました。小学高学年以上向きかも。
一昨日は我が家の文庫「ごたごた荘」で『ブルーベリーもりでのプッテのぼうけん』を小学生の前で読んで、こちらは皆食い入るように聴いてくれました。これは幼児でもいけたかもって、逆に思ったのですが。
会員の加藤和泉さんから素敵な写真とお手紙が来ました。
4歳の息子さんと大井川鉄道に乗った後、息子さんがリグノで機関車を作ったというのです。大井川鉄道と言えばSLが有名ですが、これは金谷からさらに上のディーゼルの機関車だそうです。しかも、これは具体的なものを作った初めての作品?だそうです。それがあまりにも素晴らしいので、許可を得て、ここで紹介させてもらうことにしました。
「・・・・・・・
7月の大井川鐵道の旅行はとても楽しいものでした。
最初はSLに乗る、というのが目的だったのですが、その目的以上に息子にとって楽しいものだったようです。SLに乗る前は、「くまたくんいるかなぁ〜」(「ぼくSLにのったんだ」)
SLが構内に入ってくるのを見て「本当にちゅうちゅうって言ってる!!」「アーチボールドいるかなぁ?」(「いたずらきかんしゃ ちゅうちゅう」)
機関車の煙が客車の中に入ってくると「くさいくさい、って窓閉めるんだよ。」(「ぼくSLにのたんだ。」)
と、絵本と一緒にSLを満喫し、大井川に多い吊り橋を見たり、渡ったりした時には、
「きけん、はしをわたるな、だよ!」(「11ぴきのねこ ふくろのなか」)
「ウヒアハ来るかなぁ?」
という調子で、この子の中にはちゅうちゅうや11ぴきのねこが実体を持って生きているんだな、と親としても実感させられました。
そんな電車好きの息子なので、なんでも電車にしてしまいます。
ムンツ積み木は蒸気機関車に、ジオマグも電車に(以前は立方体をつなげただけの「電車」だったのですが、最近「パンタグラフ」をつけるようになりました。)という具合です。最後になりましたが、相沢さんの本(「絵本とおもちゃの日々」2冊、「おもちゃの王様」)をおもちゃ選びの教科書にして います。相沢さんの本を参考に、そして私の「これ欲しい!」という直感でおもちゃを選ぶと失敗がないようです。
クーゲルリフト、どうしても(私が)欲しくて購入しました。息子は1時間以上、他にはなにも見向きもせず遊んでいました。
また、柿田さんの本(「プーおじさんの子育て入門」)で印象的なフレーズは私の心の中に残っています。(それが実践できたり、できなかったり、で反省することも多いのですが。)
子供に頼まれるだけ絵本を読んであげること、それが親への信用につながる…という部分です。
ゲームも絵本も、「もう1回!」がいいんだよね、というのを忘れずに息子に向き合っていければいいな、と思っています。
長々と書いてしまいましたが、息子現在4歳です。
これからまだまだ必要なおもちゃ、出てくると思います。
長くおつきあいいただければと思っております。」
息子さんは絵本が大変好きだということが分かります。こんなに絵本の世界に入り込んでくれるなんて感激です。もともとお母さんも絵本が好きなんでしょうね。
乗り物絵本には名作が多いと私は良くお客さんに話します。お母さんも最初から乗り物の絵本が好きだったわけではないのでしょうが、おそらく汽車好きの息子さんに引っ張られて、こうした名作に出会っていかれたんじゃないかと推測します。
素敵な写真とお手紙有り難うございました。