愛蔵版 みどりのゆび
- 愛蔵版みどりのゆび/モーリスドリュオン・ジャクリーヌデュエーム
- 2,600円+税(10%税込2,860円)
054-251-8700
商品の説明
チトは親指を押しつけると、緑を芽生えさせることのできる才能の持ち主。その指で刑務所や貧民、街、病室を花でおおい、人々の心に希望を与える。ある時、戦争がはじまる知らせを聞き…。平和と希望にかえていく珠玉のロングセラー物語。淡い水彩で描かれたカラー挿し絵満載。贈り物にどうぞ。
チトは、みどりを芽生えさせ、花をさかせることのできる親指をもっていました。刑務所や貧民街を花でおおうと、すさんだ人びとの心には希望がうまれました。あるとき戦争のニュースが伝えられ、お父さんが武器工場を経営していることを知ったチトは一大決心をします。平和を願う不朽の名作を、カラーさし絵満載の豪華本で。
(出版社サイトより)
平和を祈る名作児童文学「みどりのゆび」
今回紹介するのはフランスの作家モーリス・ドリュオンが書いた反戦と平和を祈る児童文学です。
愛蔵版と少年文庫版が出ています。愛蔵版は、カラーの挿絵が大変に多く使われていて見ごたえがあり、お得感があります。そして、最近では珍しい布張りの装丁、装丁も栞も緑系の色を使っています。表紙には「TISTOU」(チト)のアルファベット文字が彫られています。背表紙には日本語のタイトルとチトが耳をすましているイラストがあります。従来の箱入り愛蔵版とは趣が違い、この本全体が平和への祈りを表しているかのようで素敵です。
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〈あらすじ〉主人公の少年チトはお父さんとお母さんに愛されて裕福な家庭で育ちます。ただ、学校では勉強嫌いで、眠ってしまうことが多く、「他の子と同じではない」という理由で家に帰されてしまうほど。
家ではガーデニングの手伝いをしていて、庭師のムスターシュおじいさんや、子馬のジムナスティクと心を通わせ、多くのことを学びます。そして、チトは自分が親指を触れるだけで「種を芽吹かせる」魔法のゆびを持つことを発見します。
ある時チトは、優しいお父さんが経営するのは兵器製造工場であり、作られる大砲が戦争に使われていることを知ります。心優しいチトは世界をもっとよくするために自分ができることを考えます。魔法のゆびを使い、刑務所や貧民街や、病院、動物園の檻に花を沢山飾りつけます。その行動のあとには、美しく個性的な草花が生い茂り、それはやがて、自分の住む町ミルポワルを花の町に変え、大人の古い考えをも変えていきます。とはいえ、残念なことに戦争は始まってしまいます。
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自分ができることを考えて行動に移すチト、単なるファンタジー作品では終わらない、哲学的な、平和を祈る児童文学作品といえます。「戦争のない世界であってほしい」ことを小さなチトが感じ取り行動する様に私たちも胸が打たれます。
以前、ドイツに行った時に、ある店のガーデニング用品を売るコーナーに、親指だけ緑色の手袋を売っていて、このユーモアに私の心が踊ったことを思い出します。この作品やそこに込められた平和への思いが定着することを、今、切に願います。柿田友広商品詳細
年齢: | 5・6年生~ |
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作: | モーリス・ドリュオン |
絵: | ジャクリーヌ・デュエーム |
訳: | 安東 次男 |
寸法: | 19×15cm |
内容: | 206ページ |
製作: | 岩波書店 (日本) |
初版発行日: | 2009年08月26日 |
商品の仕様(色、材質、形状、パッケージなど)は予告なく変更することがあります。記載されているすべての寸法と重量は目安であり、それをお約束するものではありません。