困った時に頼りになるのが絵本
絵本は幼稚ではない
聞く力のできていない子には、長めの創作童話はついていけないことがあります。昔話はその点、子どもから大人まで年齢を問わない魅力があります。しかし、これも毎日では飽きるというもの。
絵本はその点、すべての子をカバーできます。字は少なくても、内容が濃いし、親にとっては読むのが楽で、子どもの文学性も育ち一石二鳥。
ロバート・マックロスキーは『かもさんおとおり』でカルデコット賞を受賞した時に、「一枚の絵に一万語の文字がかくされている」というようなことを話したそうです。絵本一冊で、トムソーヤーや宝島の冒険を体験できるということです。
科学物しか駄目という子には、簡潔な福音館書店の『かがくのとも』をはじめ、知識の羅列にならないすぐれた科学絵本がたくさん出ているのでおすすめします。
(文:柿田友広、絵:相沢康夫)