5.失敗について
ゲームが成功するかどうかは宝くじのようなものである。ある失敗したゲームは、私がメーカーに送った内容と全然違うということにいつも気づいていた。
私があるゲームをメーカーに出す場合、それを変更する時は私に相談することを約束してくれるが、実際はほとんど私に相談しない。私に一言も無く変更するので、私が提出したのは詩だったのに、最後に発行されるのは散文だったということがいつも起こる。人はそれを甘んじて受け入れなくてはならない。たくさんのお金を投資するメーカーに対して、彼らが決定をしないよう要求することはできない。
しかし残念ながら、この決断は非常に馬鹿げている。商品化に際して、私に何の相談もなくゲームのメカニズムに関するものを変更しないことを私はいつも押し通すつもりである。現在、このことは実際に守られている。
「ビクトリー(ペリカン社)」は本当に良い競争ゲームです。しかし私のオリジナルは全く別のものだった。これに関しては、私はずっと多くのことを決定することができた。それから作られたものは、ある新しいメカニズムを付けただけの普通の競争ゲームだった。(「ビクトリー」は後にクレメントニ社から「ターボカー」のタイトルで市場に出た。今回は最高4人で、4個のゲームプランと盤だけで組み立てられた競争区間が付いている。ペリカンではカットされた砂時計も含まれている。なぜなら「誰がカーレースで、じっと落ち着いて最も良い走行ルートを見いだすことができるだろうか?」)
「アリババ」は、最初はとてつもなく大きな箱で売り出された。そしてそれは全く成功しませんでした。それから私の希望で本当に小さなゲームにしたところ、とてもうまくいって長い期間売れた。
訳注
「ビクトリー」Victory(Pelikan,1976)
「ターボカー」Turbocar(Clementoni,1985)
「アリババ」Ali-Baba(Pelikan,1976)
補足(2017年5月3日)
このインタビューのドイツ語原文(Alex Randolph im Gespraech)はspielbox-onlineに掲載されていましたが、現在では削除されています。アレックス・ランドルフ氏ご自身から承諾を得て翻訳を掲載しています。