修理日記
修理担当 相沢の心の叫び
『ドアがあいて・・・』という絵本があります。オーストリアのエルンスト・ヤンドゥルの作。ノルマン・ユンゲの絵がとてもいい。おもちゃ病院で、診察を待つ患者(こわれたおもちゃたち)の待合室の風景を淡々と描いた絵本です。
私は、この絵本をドイツの書店で見かけ、お医者さんの姿に、自分自身を重ね思わず叫びました。
「これはオレだ! この本はオレの本だ!!」
その原書は日本に持ち帰り、いつか自分で訳して、日本の出版社に持ちかけよう・・・などと思っていたら、ほるぷ出版から斉藤洋氏の名訳で日本語版が出ました。めでたしめでたし。
ドアがあいて・・・
百町森では修理もします
さて、これまであまり声高に宣伝してきませんでしたが、百町森では、買っていただいたおもちゃがこわれた時、原則的には無料で修理を承っております。・・・で、その大半(9割くらい)を私、相沢が修理しております。日々なにやら忙しく、出張も多い身ではありますが、手の空く土曜日などに、イッキに10点以上のおもちゃを修理する・・・なんて事も珍しくありません。残る1割は、人形については榛地が、オルゴールと鳩時計については柿田が、楽器については佐々木が直しています。(追記:2005年当時。2016年6月の相沢の退職に伴い現在は異なります。詳細は修理についてをご覧ください)
木製玩具は修理ができる
プラスチック玩具や、電子玩具と違い、木製玩具は修理がしやすいところが良いんですね。とは言え、特にネフ社製品などはもともと持っている精度が命ですから、修理も慎重に、コンマ1mmの誤差をも許さないほどの気構えで臨みます。
修理でよく使う道具
ではまず、よく使う道具を挙げてみましょう。
- 木工用ボンド:木製品の修理には最も適した糊です。唯一の難点は乾燥時間です。3時間は放置する必要があるんですね。
- クランプおよびハタガネ:万力です。上記の3時間、必ず接着面に圧力をかけて、締め付けます。
- 電動ドリル:穴あけ、ネジ止め、様々に活躍します。
- 丸棒:私の手元には、2〜10mmまでほぼ1mm刻みであります。
- 金づち、木づち
- ノギス、金尺 <
- 紙ヤスリ、電動サンダー
- ウッドパテ
(相沢康夫)