「静岡県郷土唱歌を歌おう」が来年3月に開催。出演者募集(9/27まで)とのことです。

来年の3月に「静岡県郷土唱歌」をオーケストラ(静岡交響楽団)をバックに合唱で唄う催しが、グランシップで開催されるそうです。

静岡県には、県内各地域の名所旧跡や歴史的人物を謳った貴重な郷土唱歌があります。現在では知る人も少なくなっていますが、静岡県の大切な文化的財産である「静岡県郷土唱歌」を復活し、県民だれもが歌うことができたら大変素晴らしいことだと思います。そのキックオフとして県内すべての小・中・高校生などに呼びかけ、3月29日にグランシップ大ホール海でオーケストラをバックに「静岡県郷土唱歌を歌おう」イベントを開催します。子どものころに歌ったふるさとの歌は私たちの心のよりどころとなり、いつまでも忘れることはありません。嬉しいとき、悲しいとき、ふと口ずさむ郷土唱歌はいつでも私たちを元気にしてくれるに違いありません。若者からお年寄りまで、世代を超えて、参加者を募り、県内で活動している様々な合唱団の皆様とともに郷土唱歌を歌い、思いを共有するイベントにしたいと思います。

静岡県文化プログラム公式サイトより

演奏会は3部構成で、第3部で『静岡県郷土唱歌』が歌われるようです。曲の内容を見ると、テーマごとにまとめているようですね。

第3部<次代に紡ぐべき静岡が誇る郷土唱歌を皆様と高らかに>

合唱と管弦楽による『静岡県郷土唱歌』 (中村 透 作・編曲/平川加恵、青柿将大 オーケストラ編曲)

  1. 序:序奏と「富士登山」
  2. 山は慈しむ:「天城山」「久能山」「秋葉山」
  3. 水の恵み:「白糸瀧」「富士川下り」「大井川下り」「天竜川下り」
  4. 野の恵み:「蜜柑採」「牧野原茶園」
  5. 里の歴史(1):「今川義元」「徳川家康」
  6. 里の歴史(2):「金原明善」「江川坦庵」
  7. 海が呼ぶ:「御前崎」「三保」「遠州灘」
  8. 地の恵み:「温泉めぐり」
  9. フィナーレ:フィナーレ・ファンファーレと「富士の裾野」

静岡交響楽団公式サイトより)

簡単な曲説明

  • は、歌集の1曲めを飾る元気のいい歌「富士登山」から。
  • 山は慈しむの章では、勇壮な感じが伝わる「天城山」、牧歌的な曲調ながら少しひねったメロディーが印象的な「久能山」、「気田の谷川注ぎ入る♪」と始まる「秋葉山」も淡々としたいい曲です。
  • 水の恵みの章では、しっかりした曲の構成が魅力の「白糸瀧」、躍動感が伝わってくる「富士川下り」、「大井川下り」は落ち着いたリリカルな曲です。舟下りの様子を歌う「天竜川下り」には力強さを感じます。
  • 野の恵みの章では、家族の作業風景が心温まる「蜜柑採」、茶の香り〜♪というサビの節回しが懐かしい「牧野原茶園」。
  • 里の歴史(1)の章では、勇ましい「今川義元」や、もちろん「徳川家康」も。
  • 里の歴史(2)の章では、「金原明善」の偉業が、私が一番好きな曲「江川坦庵」も登場します。
  • 海が呼ぶの章では、唱歌らしい雰囲気たっぷりの「御前崎」、口ずさみやすく可愛いメロディーの「三保」、海の雄大さを朗々と歌う「遠州灘」。
  • 地の恵みの章では、熱海・修善寺などの温泉地を紹介する「温泉めぐり」。
  • フィナーレでは、「富士は高いよ、裾野は広い」と伸びやかに歌い上げる「富士の裾野」が歌われます。

どれもいい曲ばかりで、オーケストラをバックにどんな風に歌われるのか、楽しみです。歌いたい方は、2019年9月27日までにこちらから申し込んでください。

なお、この曲紹介は、下のCD「静岡県郷土唱歌」を聴いての印象なので、実際に演奏会で歌われる際は曲調などの印象が異なることもあるかと思いますが、ご容赦ください。

郷土唱歌の全曲が聴けるCDがあります

CD「静岡県郷土唱歌」(演奏:丸山研二郎+空の灯音楽隊)

静岡市在住のミュージシャン丸山研二郎さんが中心とする若手音楽家たちが、上下2巻の歌集を、掲載順通りに2枚組のCDに収録して現代に蘇らせた画期的な作品です。

「唱歌」というと、古臭いイメージがありますが、このCDを聴くと、今聴いても違和感がありません。「静岡のいいとこ」がいっぱい詰まった素敵なアルバムです。

どんな演奏かは下の公式動画で

この動画では、いろんな曲を駆け足で聴いていただくために、曲のほんの一部分だけを収録しています。実際のCDでは、各曲とも最初から最後までフルコーラスで収録されていますので、ご安心ください。

全曲歌詞付き

このCDには、全ての曲の歌詞が掲載されています。

「静岡縣郷土唱歌」とは

昭和11年、教員養成や課題の調査研究を担った社団法人県教育会が尋常小学校、高等小学校向けに発行。静岡県内の名所・史跡や偉人を題材とし、一般から公募された歌詞を元に作曲された唱歌の楽譜を収める。戦前の唱歌集は全国的にも珍しく、国立国会図書館・静岡県立図書館などに保管されている。

名所・史跡や偉人を題材に、上巻は「富士登山」「三方ケ原」、下巻は「浜名湖」「今川義元」などの楽譜を収める。

CD「静岡縣郷土唱歌」とは

唱歌集「静岡縣郷土唱歌」に収録されている歌詞+メロディのみの譜面を元に、楽器の編成、前奏・間奏などのメロディ、伴奏の和音などを創作、編曲。 静岡のシンガーソングライター、ジャズ・クラシック・和楽器奏者などからなる「空の灯音楽隊」の演奏で録音。古い写真を一枚一枚めくるように、年配の方にはノスタルジーとして、若い世代の方には新しい魅力の発見として、変わりゆく景色、そして変わらずに残る風情の中を、音楽とともに旅することができます。

(CD「静岡縣郷土唱歌」のチラシ、サイトより)

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