しかけ絵本・ポップアップ絵本など
折り紙建築
建築家 茶谷正洋の折り紙建築は、洗練された知性とアート性で世界から注目されています。1983年、シリーズ1冊目の『折り紙建築』という本が出たとき、子どもの本ではないこの本を店に置いたことは、私にとってひとつの事件(?)となりました。置くようになった理由は、常連のお父さんにファンがいたからなのです。 その方はいつも単気筒のバイクに乗って、会社の帰りに私の店に寄ってくれました。もちろん子どものために絵本を買うというのが常でしたが、私が『折り紙建築』を入れようかどうしようか迷っていた矢先、その方から注文が入ったのです。以後、この本を店に置くようになったのですが、興味を持たれるお客さんが多く、よく売れました。この時から、お店はお客さんと共に作られるものだという実感を大変強く持つようになりました。 その方も、いつしか店に来なくなり、店からもこのシリーズは消えてしまっていたのですが、こんな素晴らしくアート性も高いカードが出たことを知り、久しぶりに本も入れてみました。なんと13冊も出ていてびっくりしました。 (コプタ通信2001年8月号より 柿田友広) |