かえるの王さま

  • かえるの王さま/ビネッテ・シュレーダー
  • 1,800円+税(10%税込1,980円)
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商品の説明

昔話を買いに来るお客さんとしばしば行き違いがおこる。幼児だから絵本をとおっしゃるが、映像が逆にイメージを狭めることがあるので読み物からとこちらは思う。だが、「まだ絵がないと」とおっしゃるし、結局こちらも買って頂けるのならと折れる。だが、そういうお客さんに限って、よく知られた昔話をご指名だ。例えば『かえるの王さま』を絵本でとくれば、私はどうしたってこのシュレーダーのやつを薦める。ところが、この画風はそういう素人(失礼)さんにはまるっきりうけない。だが、こちらとしてはこれほど話の本質をとらえた絵はなかろうと思っているのでついつい力が入ってしまう。

この昔話はグリム童話の最初の話でいきなり結構エッチな話。この意味で思いっきり〈昔話している〉と言える。しかし、子どもの時は決してそのエッチさに気付くことはない。表層は美しい話だが、人間のどろどろした欲望や、弱さ、醜さなんかを隠し持っているという訳だ。それこそがメルヒェン(=童話)がメルヒェンたる所以である。大人は深層の心理なんか推測し、心の中でにやにやしながら子どもに話す。そこが昔話を語る醍醐味である。素話では王子さまのかけられていた呪いがどれほどすさまじかったかなんて思いも寄らないが、このシュレーダーの絵本を読むとそこに思いが行く。つまり絵本としてはここが見せ場だ。こうした感情移入は本来昔話には不必要なものだが、逆にいうと、絵本にはこういう部分が画家の力量で描きこまれることが求められる。その分昔話絵本の対象年齢は高くなり、お客さんとの先の様な行き違いもおこるのだろう。ちなみにこの絵本、忠臣ハインリッヒがトップページにも登場、辻褄を合わせている。こういう仕掛けを探すのも絵本を読む楽しみの一つだ。

柿田友広

商品詳細

絵: ビネッテ・シュレーダー
訳: 矢川澄子
寸法: 32.0×24.0cm
内容: 26ページ
製作: 岩波書店
初版発行日: 1992年6月25日

商品の仕様(色、材質、形状、パッケージなど)は予告なく変更することがあります。記載されているすべての寸法と重量は目安であり、それをお約束するものではありません。

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