岩波少年文庫253
インド神話
- 岩波少年文庫253/インド神話
- 820円+税(10%税込902円)
054-251-8700
商品の説明
「インド神話」と聞いてどんなイメージが浮かびますか?私は神々の名前の断片、例えばアスラとかインドラとかシヴァとかを聞きかじったことがあるのと「マハーバラータ」という叙事詩があることを知っているくらいでした。欧米などに比べて、あまり馴染みがありませんよね。そんな私たちに、差し出された本書!がっつり、インドです。
5部構成で、第1部は古い聖典群の中でも最古の、神々への讃歌「リグ・ヴェーダ」と、祭式の説明書「ブラーフマナ」の中から世界のはじまりの物語などを紹介します。天女アプサラスと人間の王の恋の物語は日本の羽衣伝説に似ています。
第2部は「聖仙」と呼ばれる特に徳の高い修行僧や不老不死の飲み物アムリタなどが出てくるヒンドゥー教の神々の物語です。続く第3部は神々と悪魔双方の祖父であるブラフマー神の存在や、ユガと呼ばれる宇宙紀の概念などが説明され、壮大!
第4部と第5部はそれぞれ女神たちの物語や人間と神々の関わる物語で、シヴァ神と最初の妻サティーの生まれ変わりパールヴァティのお話や、ガンジス川が生まれたいきさつなど、おもしろいお話が収められています。本格的な神話学のような解説もおすすめです。
世界各地の神話には類似性が見られる一方で、細かい言い回しや話の展開のちがいに、それぞれの民族の土台のようなものを感じます。本書にも「腰つき豊かな女神よ」などの表現や、苦行を重ねて神に願いを叶えてもらう王さまといった、この世界ならではの味わいがちりばめられています。
様々な国の神話を楽しむことで異質な文化への理解も深まる気がします。拾い読みして楽しむこともできるので、本の好きな子どもから大人まで幅広い読者におすすめです。きっと何度か読み返したくなる一冊。お手元にぜひ♪
(コプタ通信2022年3月号より つきちゃんこと築山真希子)
原初の海にただよう黄金の卵から世界が生まれ、悪魔と神々が協力して乳の海から不死の飲み物を生み出す。シヴァやインドラたちが束になってもかなわない悪魔の軍勢を打ち負かす女神たち。ふしぎな力を操る聖仙たち。ヴェーダ神話やヒンドゥー教の、ゆたかな神話の世界を原典から語り下ろす。世界のさまざまな神話への扉となる解説付き。
(出版社サイトより)
商品詳細
編訳: | 沖田 瑞穂 |
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さし絵: | スズキコージ |
寸法: | 17×12cm |
内容: | 300ページ |
製作: | 岩波書店 (日本) |
初版発行日: | 2020年10月15日 |
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