岩波少年文庫254

火の鳥ときつねのリシカ

  • 岩波少年文庫254/火の鳥ときつねのリシカ
  • 800円+税(10%税込880円)
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商品の説明

王さまの城の庭にある毎日ひとつだけ実る金のりんご。夜中になくなってしまうので王子たちが代わる代わる番をします。三番目の王子は盗人が火の鳥だったことを突き止めますが、弓矢で射たため、火の鳥は来なくなり、王子たちは火の鳥を探しに行くことに。三番目の王子はきつねのリシカに親切にしたため、リシカが助けてくれて金のたてがみ馬や、金色の髪のお姫さまなどを手に入れます。ところがそれを妬んだ兄さんたちに…。という表題作。なかなか波乱万丈です。しかも王子さまったら、リシカの忠告を素直に聞かず何度も失敗するんですよ。

ほかに、運命を司る三人のおばあさんが生まれたばかりの漁師の息子に「王女と結婚する」と告げるのを聞いた王さまが、それを阻止しようと無理難題をつぎつぎと言いつける「ものしりじいさんの三本の金色の髪」、お城のどこかに閉じ込められた美しいお姫さまを探し出すためクマの毛皮を着てアコーディオンを弾く王子の活躍する「みつかったお姫さま」、悪魔と取引して20年の期限付きで王女と結婚した職人の若者がとうとう最後の3日という日を迎え…という「かしこいお姫さま」などとひとひねりある昔話が楽しめます。

前回ご紹介したイギリスのものとは、またちがった色あいの昔話なので読みくらべてもおもしろい。知っているかも、と思うタイトルでも読んでみると意外な展開だったり細かいモチーフが違ったり、昔話好きな方にも楽しんでいただけると思います。

あとがきにあるチェコの人々と昔話の関わりの深さや、チェコの昔話を収集した作家の紹介なども興味深いです。チェコの昔話は秋に似合う気がします。秋の夜長にいかがでしょうか。

(コプタ通信2021年11月号より つきちゃんこと築山真希子)

苦難の歴史を持つチェコの人びとに長く愛される、知恵と勇気に満ちた昔話を集めました。独特のぶきみな雰囲気がただよい、深い味わいや骨太の面白さが伝わります。きつねの導きで王子が宝物を手に入れる表題作、切り株の赤ちゃん「オテサーネク」、妖精にさらわれる「スモリーチェク」など、選りすぐりの24話。

(出版社サイトより)

商品詳細

編訳: 木村 有子
絵: 出久根 育
寸法: 17×12cm
内容: 344ページ
製作: 岩波書店 (日本)
初版発行日: 2021年04月15日

商品の仕様(色、材質、形状、パッケージなど)は予告なく変更することがあります。記載されているすべての寸法と重量は目安であり、それをお約束するものではありません。

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