商品の説明

まず、薮内さんの絵が大変細かく、綺麗です。恐竜の皮膚の感触を出すために、ペンでしわを細かく描き、そこへ水彩で色をつけ、下絵ができたらペンで細部を仕上げるという、驚きの作業です。

動物好きの主人公、まきととめぐみは、ザリガニやカブトムシなど小さな生き物を飼っていて、犬やうさぎなどの、もう少し大きな動物を飼いたいなと思っています。そんなある日、お父さんが、なんときょうりゅうの子どもをもらって帰ってくるのです。お父さんは2人にいいます。「ふたりでちゃんとかうんだよ」

それからの２人は、まずきょうりゅうに名前をつけ、体のサイズを測り、家を建てたり、トイレの穴を掘ったり、食べるくさを集めたり…。ふたりには、お友達や、くさをわけてくれるおひゃくしょうさんたち、家を建てるのを手伝ってくれる大工さんたちなど協力してくれる方々から力を借りることにより、きょうりゅうを飼う環境が整っていきます。だけどある時、きょうりゅうの、どんが元気がありません。一体どうしたのでしょう…？

きょうりゅうに限らず、生き物を飼うことはどういうことなのか、たくさん観察をし、その生き物のことを理解すること。奥深いメッセージが伝わります。きょうりゅうと共存する楽しさを絵本の中で味わえる「命」のおはなしです。

（斎藤千紗）