紙の心
- 紙の心/エリーザ・プリチェッリ・グエッラ
- 1,700円+税(10%税込1,870円)
054-251-8700
商品の説明
とある研究所。周囲は松林に囲まれ、空調の効いた白い壁の室内には図書館や屋内プールも完備されており、食堂ではそれぞれに必要なカロリー分の食事の箱が手渡されます。午前中は授業があり、午後は運動が推奨されていますが、自由に過ごすこともできます。
この研究所で暮らすある少女が、図書室の本に「はじめまして、だれかさん」「お友だちにならない?」と手紙をはさみました。すると、一人の少年が返事を書きます。二人はそれぞれ違う時間に図書室に行き、実際には会わないというルールを決めて文通を重ねます。
手紙には、日々の出来事や同室の友だちのこと、少年と仲間たちが敵対する少年と争い、少年が怪我をした顛末、それぞれが研究所に来ることになった過去の出来事などが記されます。研究所にはトラウマを抱えた少年少女が治療目的で集められ、治療が進むと過去の記憶は薄れていくようです。
やがて会ったことのない二人は、互いに恋するようになりますが、同じ頃研究所の秘密も明らかになってきます。少年少女に施される真の治療とその目的とは…!?
ワタクシ、実は書簡体が苦手なのですが、これは展開が気になって、あっさり読めました。なかなか面白い現代批判がテーマです。あまり馴染みのないイタリアの作品ですが、らしいな〜というところと、どこの国でも同じなのね、というところがある気がします。
作中に色々な本が出てきますが、巻末に訳者による解説があるのも◎。今月は軽い感じでお楽しみください♪
(コプタ通信2020年11月号より つきちゃんこと築山真希子)
商品詳細
作: | エリーザ・プリチェッリ・グエッラ |
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訳: | 長野 徹 |
寸法: | 19×13cm |
内容: | 252ページ |
製作: | 岩波書店 (日本) |
初版発行日: | 2020年08月07日 |
商品の仕様(色、材質、形状、パッケージなど)は予告なく変更することがあります。記載されているすべての寸法と重量は目安であり、それをお約束するものではありません。