子どもたちの沖縄戦
海に沈んだ対馬丸
- 海に沈んだ対馬丸―子どもたちの沖縄戦
- 740円+税(10%税込814円)
054-251-8700
商品の説明
750名を超える疎開児童を乗せた輸送船「対馬丸」は、九州へ向かう途中、アメリカ潜水艦ボウフィン号に撃沈され、1400名以上の犠牲者を出しました。この対馬丸から生きて帰った七人が語った話や残された記録を元にまとめられた本です。
登場するのは、当時十七歳の対馬丸の乗組員、子どもたちを引率することになった十九歳の新米教師、そして、当時九歳、十二歳、中学生だった五人の子ども。彼らの体験をもとに再構成して、出港から撃沈、イカダでの漂流生活、上陸後の様子が目の前で繰り広げられるように、リアリティを持って描かれます。
そして最後の第7章で、それまでに登場した七人の生の声が写真とともに紹介されます。一人一人はそれほど長くはなく、あっさりした語り口ですが、「対馬丸以後」にも戦争の体験が山のようにあり、その話のところどころに戦争の傷の深さが垣間見えます。この最終章に、戦争を考えるヒントがたくさんあると思います。
(スタッフささき)
その子は疎開はせずに沖縄に残って、沖縄戦にあい、「誰それも死んだんだよ」と大勢の生徒の名前をあげはじめたとき、「先生は、よく生きていたね」というように聞こえて、どきっとしました。怖かったのです。大勢の生徒が死んで、自分は生き残ったという事実が。
三十三回忌から体験を話すようになりました。もう誰にも責められることはない。自分もそのうち死ぬのです。知っていることは話したいです。私はね、自分のことしか知りません。体験した人はみんな、自分のことしか話せません。(「第7章 7人のその後」より)
目次
- 三等甲板員の航海
- 高男と対馬丸
- 海の戦争
- 疎開
- 学童疎開
- ボウフィン号
- 沖縄へ
- コラム 兵隊の輸送事情
- 乗客たち
- 集合
- 乗船
- 乗客たち
- 退避訓練
- その日の夜
- コラム 第二次大戦中の潜水艦と船団護衛
- 撃沈
- 十二分のできごと
- いくつもの試練
- 漂流生活
- 七つのイカダ
- コラム 海鳴りの像
- 上陸後
- かん口令
- コラム 沖縄戦
- 七人のその後
- 中島高男の話
- 儀間真勝の話
- 平良啓子の話
- 上原妙の話
- 喜屋武盛守の話
- 糸数裕子の話
- 上原清の話
- ボウフィン号と対馬丸
内容紹介
みなさんは「対馬丸」の事件を知っていますか?
戦争中の1944年に、沖縄から本土に疎開するたくさんの子どもたちを乗せた対馬丸がアメリカの潜水艦の攻撃にあい、沈められ、1400名を超える犠牲者が出た事件です。
この本では、対馬丸が沈没してから海上を漂流し、奇跡的に生還した当時の子どもたちの証言をもとにまとめられています。
知らず知らずにうちに戦争に巻き込まれ、その犠牲になった子どもたち。彼らにとって、戦争とは何だったのでしょうか? 生存者の「その後」もふくめて、戦争の意味を考えてみたいと思います。(出版社サイトより)
1944年8月、那覇から九州に向かった学童疎開船・対馬丸は米潜水艦の攻撃を受け沈没、1400名を超える犠牲者を出した。対馬丸に乗った子どもたちはいかに生き、死んでいったのか。過酷な漂流生活を体験した生存者の証言や記録をたどり、当時の子どもたちが対峙した戦争とは何だったのかを問う。(カバー裏より)
商品詳細
年齢: | 中学生〜 |
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著: | 早乙女 愛 |
寸法: | 17×10.5cm |
内容: | 200p |
製作: | 岩波書店 (日本) |
初版発行日: | 2008年06月20日 |
商品の仕様(色、材質、形状、パッケージなど)は予告なく変更することがあります。記載されているすべての寸法と重量は目安であり、それをお約束するものではありません。