ヘイトをのりこえる教室

  • ヘイトをのりこえる教室/風巻浩・金迅野
  • 1,700円+税(10%税込1,870円)
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商品の説明

多様性や人権が語られる反面、新たな形の差別や偏見が社会をむしばむ。 そんな時代を生きる若者たちに、大人は何を伝えられるだろう。 反差別と多文化共生教育に取り組む2人からのメッセージ。

(出版社サイトより)

この本は「路上生活者」「いじめ」「外国人/民族差別」「ヘイトデモ」…などのことを概念としてではなく、平易な言葉で、弱い立場の人に寄り添い、体験を例に出しながら、深く深く考えようという内容です。この本を読み始めた瞬間から全編通して、私がずっと待ち望んでいた本がとうとう出たという気がしました。多様性の時代と言われる昨今ですが、そういう中で本当に大事なことは何かをこの本は教えてくれています。

ピンクシャツデーのことーカナダでは、2月の最終水曜日に「いじめ反対」の意思をあらわすためにピンクのシャツを着るというキャンペーンがあるという。このキャンペーンには由来がある。あるとき、ピンクのシャツを学校に着ていった男の子がゲイみたいだと友だちにからかわれ、暴力を受けた事件がおこった。すると、その学校の先輩たちが、SNSを通じて仲間と示しあわせ、次の日にいっせいにピンクのシャツを着ていったそうだ。いじめを受けた男の子に、きみはひとりではない、アライはこんなにいる、ということを示したんだ。 傍観者ではなく、アライ(マイノリティと向きあい、まなざしを交わすこと。共闘者、共苦者。著者は反差別のブレーキになると言います。)として行動し表現すること。それは、問題がいじめでもマイクロアグレッション(小さな攻撃性、無自覚の差別行為)でも、ヘイト(ともに生きることを否定する動き)スピーチでもたいせつなことだ。 ー以上は『ヘイトをのりこえる教室ーともに生きるためのレッスン』風巻浩・金迅野著1,870円という本からの引用です。()の中は本文からとった私の注。

東アジア市民のことー上の引用も然りだが、例えば著者はかつてよく言われた「地球市民」でなく、「東アジア市民」(韓国、北朝鮮、中国、台湾、そして過去の侵略や植民地支配という歴史の課題を引き受ける必要のある日本)という意識を持つことを提案している。 「市民」とは、国家に従うのではなく…国を越えてほかの地域の市民とつながっていくことができる人々ーと言っている。

(コプタ通信2024年5月号 柿田友広)

商品詳細

著: 風巻 浩・金 迅野
内容: 248ページ
製作: 大月書店 (日本)
初版発行日: 2023年07月24日

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