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砂浜の波打ち際に集まる動物たち、人々。それを見守りながら、時には一緒に戯れながら、一日を過ごす波。「海」ではなく、もっと細かな「波」に注目して描いている点が面白いです。一気にファンタジックな展開になる夜のダンスパーティーも魅力的。絵は波に映る光の描写が美しく、作者は海を普段からよく見ている人なんだろうな、と思いながら読んだら気仙沼の出身とのこと。絵に魅了されます。

（コプタ通信2022年11月号より　ようじゆかり）

さん　ささーん。わたしは、波。波の１日は忙しい。朝一番で船を沖へと送り出し、さざ波で泣く子をあやす。いたずら小僧と鬼ごっこした後は、海水浴で賑わう浜辺で大はしゃぎ。昼下がり、まどろみから目をさましたら。海ってほら、不思議な出会いがあるでしょう。あなたも海へ来れば、きっとわかるはず。そして、夕陽が沈み、闇がきて、満月が顔を出すとき…？

海の町で育った注目の新進作家・阿部結が、詩情豊に描き出す、やさしく、美しい海の絵本。

（出版社サイトより）