闇に願いを
- 闇に願いを/クリスティーナスーントーンヴァット
- 1,800円+税(10%税込1,980円)
054-251-8700
商品の説明
タイを思わせる架空の国のチャッタナーは、その昔魔法にあふれたすばらしい街でしたが、町が栄え人々が欲にかられるにつれて魔法が消えていき、やがて大火で全てを失います。わずかに生き残った人々が疫病や食糧難などに苦しんで絶望していた時、不思議な光を操る男が現れて街を再建し、その後絶大な権力を誇る総督となりました。彼は今も人々に厳しく秩序を守らせ、街を支配しています。
そんな街の女子刑務所で囚人の子として生まれた少年ポンが主人公。彼は13歳になって外の世界に出る日を夢見ていましたが、出自のせいで望むようには生きられない現実に気づき脱獄します。その後ある老僧に拾われて小さな村のあたたかい人々の間で成長しますが、刑務所に残してきた親友への後ろめたさや、脱獄囚ゆえの恐怖にずっと苦しんでいます。
一方ポンのいた刑務所の所長の娘ノックはある切実な理由から父が脱獄囚を出したという汚名を雪ぐためにポンを探します。街に戻ったポンは訳ありの貧しい人々のコミュニティに身を寄せ、ささやかな抗議活動に参加しますが、ノックには追跡され、総督の取り締まりも厳しくなります。
ポンは望む自由を手に入れられるのでしょうか?そして、総督の独裁の行方は…?
ちょっと毛色の変わったファンタジー世界とクセ強めの登場人物に最初は苦戦しましたが、展開が気になり始めてからはぐいぐい読めました。様々なテーマが織り込まれていて読みごたえたっぷり、上級向きの作品です。
(コプタ通信2025年1月号より つきちゃんこと築山真希子)
刑務所の庭の巨大なマンゴーの木の下で、街の光を眺めている少年の名前はポン。彼は法律により、13歳になるその日まで、刑務所を出ることができません。何の罪をおかしたのでしょう? いいえ、ただ「刑務所で生まれた」というだけで。ポンは、あの光の下には自由が待っていると信じていました。ところが、ある日知ってしまったのです。13歳になってここを出たあとも、自分はけっして本当の自由を手にすることはないのだと。
一方、刑務所長の『完ぺきな娘』ノックは、父の名誉を守るため、脱獄犯となったポンを追いかけます。ノックにとって、法を守ることは絶対であり、ポンは再びつかまって罰をうけ、一生を刑務所ですごすべきなのです。しかし外の世界は、ポンに、そしてノックに、思いもよらなかった真実をつきつけるのでしたーー。
ニューベリー賞候補作となった感動のファンタジー!
(出版社サイトより)
商品詳細
作: | クリスティーナ・スーントーンヴァット |
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訳: | こだまともこ・辻村万実 |
内容: | 420ページ |
製作: | 静山社 (日本) |
初版発行日: | 2024年03月19日 |
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