ボンジュール、トゥール

  • ボンジュール、トゥール/ハンユンソブ・キムジナ・呉華順
  • 1,800円+税(10%税込1,980円)
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商品の説明

お父さんの転勤でパリからトゥールに引っ越してきた韓国人の少年ボンジュ。新しい住まいは家具付きの古い戸建て住宅です。初めて新しい家の自分の部屋で寝ようとしたとき、月明かりの具合で目に飛び込んできた机の落書きに、なんとハングル文字で『愛するわが祖国、愛するわが家族』『生きぬかなければ』と書かれていました。誰がどんな状況で書いたのでしょうか。大家のデュランおじいさんに聞いてみましたが、韓国人が住んでいたことはないそうです。

さて、ボンジュは転校生として地元の学校に通うようになりますが、クラスにもうひとりいる東洋人の少年トシはなかなか打ち解けてくれません。しかも近所の店のアラブ人のおじさんは、トシが韓国語を話すと言うのです…。

机の落書きの謎とトシの秘密が、美しいトゥールの町の風景や、人々の暮らしとともに描かれます。ボンジュが授業で韓国や北朝鮮についてクラスメートに説明する場面では、韓国人の目から見た北朝鮮はこんな感じなのね、と思ったり、フランスでは韓国人と中国人と日本人は一括りにされ、「ニイハオ」「アンニョンハセヨ」「コンニチハ」と、自分が知っている言葉で話しかけてくる、身なりがぱっとしないと中国語、こぎれいなときは日本語で話しかけられることが多いなどというエピソードになるほど~と納得したり、近くて遠いおとなりの国に触れられる貴重な一冊な上、フランスで暮らす東洋人の様子もイメージできて何だか得した気分でした。

すべての謎や秘密が明らかになる結末はちょっと切ないですが、とてもきれいな終わり方です。知ることでつながれたり親近感を持てたりできると思うので、ぜひ手にとって頂きたい作品です。

(コプタ通信2024年7月号より つきちゃんこと築山真希子)

フランスの美しい街トゥールに引っ越してきた12歳の韓国人の少年ボンジュ。引っ越し先の家の古い机には、「愛するわが祖国、愛するわが家族 生きぬかなければ」とハングルで書かれた謎の落書きが。学校では日本人のトシと親しくなろうとするが、トシはなかなか心を開かない。やがてトシは、自分の本当の出自をボンジュに打ち明ける――。

朝鮮半島の分断を背景に描かれる友情の物語。

第11回文学トンネ児童文学賞大賞受賞!
カラー挿絵29点も魅力的な韓国のロングセラー、待望の翻訳。

(出版社サイトより)

商品詳細

著: ハン・ユンソブ
絵: キム・ジナ
訳: 呉華順
内容: 218ページ
製作: 影書房 (日本)
初版発行日: 2024年02月

商品の仕様(色、材質、形状、パッケージなど)は予告なく変更することがあります。記載されているすべての寸法と重量は目安であり、それをお約束するものではありません。

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