小人の冒険シリーズ
編み棒や安全ピン、鉛筆など、たくさん買っているはずなのに、使おうとすると見つからない―そんなことはありませんか。もしそうなら、そのおうちには「借り暮らしの人たち」がいるのかもしれません。
イギリスの、ある古い家の床下に、「借り暮らしの人たち」―身長は15センチほどの小人の一家が住んでいました。小人の少女アリエッティが、その家の男の子に姿を〈見られ〉てしまったことから、スリルに満ちた事件がつぎつぎと起こります。
各話のあらすじ
- 1 床下の小人たち
- イギリスの古い家の床下に、小人の一家が住んでいました。彼らにとって、人間と関係をもつことは絶対にしてはならないことです。けれど、小人の少女アリエッティは、床下の暮らしにあきあきして、外の世界にあこがれ、その家の男の子と知り合いになります。
- 2 野に出た小人たち
- 床下にひっそりと暮らしていた小人たちは、人間に見つかったことで、野原に脱出します。アリエッティは明るい日光や、野イチゴつみを楽しみ、野育ちの小人スピラーと友だちになります。しかし、人間からはなれてくらす戸外の生活は、容易ではありませんでした。
- 3 川をくだる小人たち
- 小人スピラーの助けで、小人の一家は森番の小屋にたどりつき、いとこの家族と再会します。が、ここも安住の地ではありませんでした。下水管を通って外へ出た一家は、やかんにのって川をくだりますが、新しい旅には大きな危険がまちかまえていました。
- 4 空をとぶ小人たち
- 川をはさんで、心やさしいポットさんの村と、見物客めあてのプラター氏の村、2つの模型の村がありました。小人の一家は、ポットさんの家で楽しく暮らすも、プラター氏に誘拐されてしまいます。小人たちは、ゴム風船で気球をつくり、脱出を試みます。
- 5 小人たちの新しい家
- 劇的な脱出をはたした一家はふたたび川をくだり、ようやく静かな古い牧師館にたどりつきました。今度こそ、そこは一家にとって安心して暮らせるすみかになるのでしょうか。小人の冒険シリーズ最終巻。