のりもの絵本
車の絵本は、作者の思いが込められているものが多いようです。子どもたちは、こういった絵本を読んでもらうことで、豊かなイメージをふくらませます。
自動車が大好きな子には、ここで取り上げたような物語性豊かな本を与えて、より豊かな遊びに発展していくようにさせたいものです。
自動車が好きな子どもの気持ちは、ややもすると大人には理解できない場合があります。こうした絵本を読んでもらうことで、子どもにとっては共感してもらえる大人がそばにいるという安心感にもつながっていくことでしょう。
また、乗りもの絵本にしか興味を持ってくれないと嘆く方がいます。でもご安心下さい。乗りものの本にはたくさんの名作があります。もちろん、本の選択の主導権が子どもに行かないように、親も勉強する必要があります。
(2006年3月 柿田友広)
山本忠敬さん
乗り物絵本の第一人者、山本忠敬さん。「じぷた」のような物語性の高い絵本も、「はたらくじどうしゃ」のような図鑑的な絵本も描いています。
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バイロン・バートンののりもの絵本
バイロン・バートンのこの4冊のシリーズは、小さな子が始めて出会うのりもの絵本としてお薦めです。
文は淡々としていますが、長過ぎず短過ぎずちょうどいいです。絵も力強く、余分な装飾はなく、必要なものをきちんと描いています。単純化されていますが、魅力的な線です。そして乗り物だけでなく、そこではたらく人の姿もさりげなく描かれています。大げさに言うと、人々の暮らしや日々の営みを垣間見ることができるんですね。
私が気に入っているのは、どの本もその乗り物が活躍する場所から物語が始まっているところなんです。「とらっく」なら、「どうろです」と見開きで道路だけがどーんと描かれます。まず舞台を描いて、それから主役の乗り物が登場するんですね。そして最後は、舞台と乗り物が一緒に描かれて終わります。なんてことはないけど、この「型」が気に入っています。
(2006年4月 佐々木)
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バージニア・リー・バートン
「いたずらきかんしゃ ちゅうちゅう」が有名ですが、他にも素晴らしい乗り物絵本があります。
乗り物を擬人化して主人公にすることで、物語が生き生きとしてきます。
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鈴木まもるさん
鈴木まもるさんの柔らかいタッチで描かれる乗り物たちは、どれも人懐っこい雰囲気です。
また、「竹下文子・文、鈴木まもる・絵」のコンビの絵本もたくさんありますが、実は2人はご夫婦。子育ての経験から生まれた乗り物絵本たちなのです。
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三浦太郎さん
デザイナーでもある三浦さんは、イタリア・コッライーニ社から出版したおしゃれな絵本の中で、フォークリフトなどを描いていました。
お子さんが生まれてからは、子ども向けの絵本を出し、車の絵本も出しています。
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汽車のえほん(トーマス原作)
1945年にイギリスで、「The Railway Series」(汽車の絵本シリーズ)が出版されました。作者のウィルバート・オードリー牧師は、病気になった息子のクリストファーのために作ったお話がそもそものきっかけでした。
まじめなエドワード、いばりんぼうのゴードン、雨の嫌いなヘンリーが登場する「3だいの機関車」(1945年)は、出版後、たちまちイギリスじゅうの子どもたちの人気本となりました。以降、このシリーズは26巻まで出版され、世界各国で人気を博しています。
- 作:ウィルバート・オードリー
- 絵:レジナルド・ダルビーほか
- 訳:桑原三郎・清水周裕
- 寸法:13.3 × 18.5cm
今回のシリーズは、「汽車のえほん」の原作出版から65年を記念して発行された2010年版を新装改訂したものです。
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