イタリア・ミラノから子どもたちへの贈り物

イタリアを代表するデザイナーが作った、子どものための作品をご紹介します。彼らは、プロダクトデザインや、グラフィックデザインなどの世界で有名ですが、その一方で、子どもたちの世界も豊かにしたいと考えていました。

第2次世界大戦敗戦直後の1945年、自分の子どものために絵本を作ったブルーノ・ムナーリ。彼は、柔軟な感性を持つ子どもに芸術的な体験をさせたいと、ワークショップを開き、その成果をダネーゼ社で商品化しました。また、彼とともにダネーゼ社のデザインを支えたエンツォ・マリも、1957年には「16の動物」をデザインし、その後もダネーゼ社から様々な子どものための作品を発表しています。エンツォ・マリの妻、イエラ・マリも優れた絵本を出し、ムナーリと交友の深かった葵・フーバー・河野も、絵本やおもちゃを発表しました。

彼らの作品は、時代を超えた今でも輝き続けています。まさに世界の子どもたちへの遺産といっていいでしょう。

(佐々木)

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